自分のラブホテルの評価が分からない経営者からの御相談例

こんにちは!
ラブホテル・レジャーホテル経営の専門コンサルタント(株)スパイラルの平田です。
今日は、ラブホテルでは良く聞く「評価」についてお話します。
単純に見える「比較」も使い方を誤ると問題が起きるので要注意なのです。
では、始まり、始まり~

とある、政令指定都市の中心部に位置するラブホテルの経営者から、
「自分のラブホテルの評価が分からなくて困っている。」との相談です。

ホテルで、若手の経営者様からお話を伺うと、「自分のラブホテルが近隣の同業者と比べて
どのくらいの評価が得られているのかが分からないから、
設備投資の必要性など経営の方針が決まらなくて困っている。」との事でした。

確かに、すぐ近くにあって、部屋数や部屋の大きさ、築何数も何もかもが同じようなラブホテル同士であれば、比較検討する為の評価方法は売り上げだけでも良いのですが、それが全部違うとなると(殆どの場合そうだと思います)簡単に比較評価する訳にはいかないですね。

今まで、ラブホテル経営者が今まで使っている経営指数には、回転率客単価月間平均客室単価、更に稼働率などがありますね。

回転率は、来店組数を客室数で割ったものですし、客単価とは、売上を組数で割ったものでしょう。
また、月間平均客室単価は、月間売上を客室数で割った金額ですし、稼働率とは、販売可能時間のうちで販売された時間の率を示します。

これらの数字や金額または率も、ホテルの経営実績をある部分で現しています。
ですから、平田も経営分析で使用することはあります・・・が
じつは、これらの数字は、それ単独では正確にホテルの経営状態を現さないのです。

例えば、回転数ですが多ければ良いとは限りません
それはAホテルで単価3,000円のお客様が3回転した12,000円も、Bホテルで単価4,000円のお客様が3回転した12,000円も同じであり、それなら消耗品や光熱費が少なくて済み手間も少ない3回転のほうが儲かるからです。

また、客単価も多ければ安心と言う訳ではありません。
客単価は、売上を来店したお客様の数で割るために、1万円を支払うお客様が10組来ようと20組来ようと、売上が倍も違うのに単価は1万円で変わりません。

この点では月間平均客室単価も、ホテルの経営実績を表しません。
なぜなら客室数が多くても少なくても、売上が多くても少なくても、その数字は大きく変わることが無いからです。
では、稼働率はといいますと、サービスタイムや宿泊などの長時間利用者が多いと
時間当たりの売上は低くなり、逆に休憩の短時間客が多ければ高くなります。
もっとも、その点では売上高も同じですよね。
Aホテルとその倍も売上げがあるBホテルを比べても、規模が3倍違えば、Aホテルの方が人気のホテルということになります。

では、どうやって比較したり評価したりすれば良いのでしょう。

それは、少し乱暴に聞こえるかもしれませんが、
月間数売上を、月間総販売時間で割る方法が良いと思います。

例えば、7月に25室の貴方のラブホテルで1,500万円を売り上げたとします。
この時の、客室別売り上げは1,500万円÷25室の375,000円ですね。
また、一日平均売り上げは1500万円÷31日の483,870円となります。
この二つの要素を、一緒にするのです。

つまり、貴方のラブホテルは1500万円÷25室÷31日=19,355円と評価が算出できます。
もしも比較したい《32室の同業ラブホテルの2月の想定売上が2,000万円》だとしたら
2,000万円÷32室÷28日=22,321円と評価が算出できるので、同業他社のラブホテルの方が高評価であると解ります。
この場合は、22,321円÷17,500円=1.275…なので25%もパホーマンスが劣る計算となります。

実際には、5%以下の差は、優劣つけがたい評価と言えるので、この数字がわずかに違っていても一喜一憂する必要はありません。

また、この計算法は、1カ月間に限った方法ではなく、正月やGWなど一定の期間でも利用できます。

こちらの事を、件の若き経営者に告げると、幸いにも《自社と比較したい同業他社のラブホテルの売り上げの一部》を知っていたようで、これで比較検討も経営方針の考察も出来ると喜んでいらっしゃいました。

この方法は簡単なので、必要があった時にお試しください。
株式会社スパイラル 平田 壯吉 代表取締役

平田 壯吉

スパイラルは、運営請負や人員派遣を行わず、ラブホテル経営相談一筋に、多数の繁盛ホテルを誕生させて参りました。
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