ロケーションに恵まれているのに集客がイマイチなラブホテルからのご相談
こんにちは!
ラブホテル・レジャーホテル経営の専門コンサルタント(株)スパイラルの平田です。
今日は、ラブホテルでは良く「立地評価」についてお話します。
当然に見える「好立地」も見方を誤ると問題が起きるので要注意なのです。
では、始まり、始まり~
とある有名観光地を望む地域のラブホテルから「日本を代表する観光地を一望する素晴らしい景観の立地なのに、その点をホームページなどで幾ら写真などを織り込んで宣伝しても、反響が無く、裏手に有る《何も景観の無いラブホテル》の営業成績と大差なく、立地を活かせず困っている。」とのご相談です。
「立地を誇る」とか「活かす」とかのご相談ですから、現地に伺いまして、立地を平田の目で確かめながらこのラブホテルオーナーのお話を聞きました。
初老の彼は平田と会うなり「当ホテルは、全室から日本の象徴と言っても過言では無い『霊宝富士山』が一望出来るのが特徴です。それも半分以上の部屋では露天風呂からも富士山が望めるんです。そこで弊社はホームページにもこの景色を全面的に強調して宣伝もしています。ですが、何故か近隣の景観の無い同業者と比べても集客量が変わらず、日によっては遅れを取る事も有って、立地を活かした経営が実現出来ず困っています。何か良い方法がありませんか?」と一気に捲し立てました。
平田は「この人は、余程この景色を気に入っているんだろうし、自信もあるんだな。」と感じました。
まぁ、自分も富士山は好きですから、彼の気持ちは分からない訳ではありません。
でも、彼は大事な事を忘れているのです。
それは、ゲスト(ターゲット)のセグメントです。
つまり、お客様が持つ『共通の特性』を考えていません。
確かに、彼の言う通り『霊峰富士』は、我々多くの日本人にとって、日本の象徴と言っても過言では無いのかもしれませんが、この周辺地域に生活する人達にとって見れば、生まれてから毎日、何処からも見える《当たり前の景色》に過ぎません。
そしてラブホテルとは、遠方からの観光客相手ではなく、地域の地元民に生活の一部としてご利用頂く施設です。
だから、彼ら地元民にとっては、富士山を一望出来る露天風呂も、何の意味も価値も持たないのです。
それに、かのオーナー様は『富士山が一望出来る』と言っていますが、
平田が見る限り、その富士山の高さは、腕を伸ばした時の人差し指の第一関節程にしか見えません。
なので、正直なところ『一望』とは言えません。言ってみれば『遠望』ですかね。
つまり、このラブホテルに来る地元民からすれば、毎日毎日見慣れた景色であり、遠方から来た人にも特段に感動的な景色でも無いのです。
余程、このオーナー様は、富士山がお好きなのでしょう。心酔しているともいえる様です。
だから、富士山のある景色にも感動するのでしょうが、地元の方からすれば「なんて事ない」事なのです。
つまり、平田が想うには、スタッフやホームページ業者も、この事は解っていたのですが、オーナーが気に入っている事に逆らう意見をすれば、ろくな事にはならないと思って、皆が黙っていたのでしょう。
もう少し話を聞くと、このオーナーは都心で不動産事業を営む方で、同業者からたまたま耳にした《富士の見えるラブホテル売却物件》の話に興味を持ち、現地場まで足を運び、一目で気にいって、価格も安いと感じ、即購入した様です。
まぁ気持ちは解らないでも無いのですが、この辺りでは富士山が見えない所の方が少ない位です。
※パリでは、「もし君が、エッフェル塔を見たくないと言うのなら、君はエッフェル塔に住むしかない。」と言います。
この事実を、《富士山を愛して止まないオーナー様》に告げるのは、普通なら大変に気不味いのですが、コンサルタントは《面と向かっては言い難い耳障りの悪い事》でもハッキリと指摘するのが仕事ですから、
①「富士山は、この辺なら何処からでも見えるし、此処からでは遠くてハッキリしないし、曇ったり雨が降ったりすれば見えない。」
② その上、夜には何処に在るのかさえ分からないでしょうね。
③ ですから、この景色ではラブホテルの付加価値としては無いも同然ですよ。」と申し上げました。
そして
④「もう富士山の事は後回しにして、他の事に目を向けて、
⑤ 宣伝看板もホームページも作り直して、もっと他の特徴をアピールして、
⑥ 富士山の事は文末に「天気がよければ、当店の至る所から、カワユイ富士山が見える事も有ります。」
くらいにしておけば良い。そうしておかないと、うっかり《富士が間近に聳え立つロケーション》と勘違いして来てくれたお客様をがっかりさせてしまい、悪評が立ちかねませんよ。」と指導しました。
その後、話し合いを重ねてオーナー様にもご納得を頂きまして、ホームページも完全に作り直し、弊社もお手伝いさせて頂きまして、素敵なインテリアと豊富なバリエーションのルームサービス(飲食)を前面に打ち出したところ、ぐっと集客力が増し、狭いながらも地域のラブホテル街として、まずまずの成績を上げるようになりました。
ラブホテル・レジャーホテル経営の専門コンサルタント(株)スパイラルの平田です。
今日は、ラブホテルでは良く「立地評価」についてお話します。
当然に見える「好立地」も見方を誤ると問題が起きるので要注意なのです。
では、始まり、始まり~
とある有名観光地を望む地域のラブホテルから「日本を代表する観光地を一望する素晴らしい景観の立地なのに、その点をホームページなどで幾ら写真などを織り込んで宣伝しても、反響が無く、裏手に有る《何も景観の無いラブホテル》の営業成績と大差なく、立地を活かせず困っている。」とのご相談です。
「立地を誇る」とか「活かす」とかのご相談ですから、現地に伺いまして、立地を平田の目で確かめながらこのラブホテルオーナーのお話を聞きました。
初老の彼は平田と会うなり「当ホテルは、全室から日本の象徴と言っても過言では無い『霊宝富士山』が一望出来るのが特徴です。それも半分以上の部屋では露天風呂からも富士山が望めるんです。そこで弊社はホームページにもこの景色を全面的に強調して宣伝もしています。ですが、何故か近隣の景観の無い同業者と比べても集客量が変わらず、日によっては遅れを取る事も有って、立地を活かした経営が実現出来ず困っています。何か良い方法がありませんか?」と一気に捲し立てました。
平田は「この人は、余程この景色を気に入っているんだろうし、自信もあるんだな。」と感じました。
まぁ、自分も富士山は好きですから、彼の気持ちは分からない訳ではありません。
でも、彼は大事な事を忘れているのです。
それは、ゲスト(ターゲット)のセグメントです。
つまり、お客様が持つ『共通の特性』を考えていません。
確かに、彼の言う通り『霊峰富士』は、我々多くの日本人にとって、日本の象徴と言っても過言では無いのかもしれませんが、この周辺地域に生活する人達にとって見れば、生まれてから毎日、何処からも見える《当たり前の景色》に過ぎません。
そしてラブホテルとは、遠方からの観光客相手ではなく、地域の地元民に生活の一部としてご利用頂く施設です。
だから、彼ら地元民にとっては、富士山を一望出来る露天風呂も、何の意味も価値も持たないのです。
それに、かのオーナー様は『富士山が一望出来る』と言っていますが、
平田が見る限り、その富士山の高さは、腕を伸ばした時の人差し指の第一関節程にしか見えません。
なので、正直なところ『一望』とは言えません。言ってみれば『遠望』ですかね。
つまり、このラブホテルに来る地元民からすれば、毎日毎日見慣れた景色であり、遠方から来た人にも特段に感動的な景色でも無いのです。
余程、このオーナー様は、富士山がお好きなのでしょう。心酔しているともいえる様です。
だから、富士山のある景色にも感動するのでしょうが、地元の方からすれば「なんて事ない」事なのです。
つまり、平田が想うには、スタッフやホームページ業者も、この事は解っていたのですが、オーナーが気に入っている事に逆らう意見をすれば、ろくな事にはならないと思って、皆が黙っていたのでしょう。
もう少し話を聞くと、このオーナーは都心で不動産事業を営む方で、同業者からたまたま耳にした《富士の見えるラブホテル売却物件》の話に興味を持ち、現地場まで足を運び、一目で気にいって、価格も安いと感じ、即購入した様です。
まぁ気持ちは解らないでも無いのですが、この辺りでは富士山が見えない所の方が少ない位です。
※パリでは、「もし君が、エッフェル塔を見たくないと言うのなら、君はエッフェル塔に住むしかない。」と言います。
この事実を、《富士山を愛して止まないオーナー様》に告げるのは、普通なら大変に気不味いのですが、コンサルタントは《面と向かっては言い難い耳障りの悪い事》でもハッキリと指摘するのが仕事ですから、
①「富士山は、この辺なら何処からでも見えるし、此処からでは遠くてハッキリしないし、曇ったり雨が降ったりすれば見えない。」
② その上、夜には何処に在るのかさえ分からないでしょうね。
③ ですから、この景色ではラブホテルの付加価値としては無いも同然ですよ。」と申し上げました。
そして
④「もう富士山の事は後回しにして、他の事に目を向けて、
⑤ 宣伝看板もホームページも作り直して、もっと他の特徴をアピールして、
⑥ 富士山の事は文末に「天気がよければ、当店の至る所から、カワユイ富士山が見える事も有ります。」
くらいにしておけば良い。そうしておかないと、うっかり《富士が間近に聳え立つロケーション》と勘違いして来てくれたお客様をがっかりさせてしまい、悪評が立ちかねませんよ。」と指導しました。
その後、話し合いを重ねてオーナー様にもご納得を頂きまして、ホームページも完全に作り直し、弊社もお手伝いさせて頂きまして、素敵なインテリアと豊富なバリエーションのルームサービス(飲食)を前面に打ち出したところ、ぐっと集客力が増し、狭いながらも地域のラブホテル街として、まずまずの成績を上げるようになりました。