組数も売り上げも伸びないとお悩みのラブホテル経営者からの相談

こんにちは!
ラブホテル・レジャーホテル経営の専門コンサルタント(株)スパイラルの平田です。
今日は、ラブホテルでは良く起きる「コンセプト不在問題」についてお話します。
非常に大事な「コンセプト」も使い方を誤ると問題が起きるので要注意なのです。
では、始まり、始まり~

とある地方都市の住宅街に面したラブホテルの経営者から、
「色々と手は尽くしているのですが、
組数が伸びず、売上も低迷して、
どうするべきなのか迷ってしまった」との相談です。

お宅に伺って、経営者ご夫妻からお話を伺うと
「昔は近所のラブホテルよりも少し安い感じでやっていて、それなりにお客さんも来ていたのですが、諸物価の値上がりや人件費も上がって来たから、少し値段を上げたのですが、そうしたらグッとお客が減ったんです。その時は一時的なモノかと思っていたのですが、いつまで待っても組数が回復しないので、一年ぐらいしてから値段を元に戻したのですが、お客は増えないまま売上も下がってしまいました。これではいけないと、近隣でやっていた無料朝食とかラッキールームなどのキャンペーンも始めたのですが、全然効果が無くって、どうしたら良いものかと、二人で話し合っても‥‥。」
との事で、二人とも憔悴している様子が見て取れました。

そこで、「お話は分かりました。では昔から今までの売上が解るものを見せてください。」とトラックレコードを見せてもらう様にお願いしましたら、「いや。それはちょっと。なぁ」とお二人とも顔を見合わせています。

どうやら『売上が悪いから恥ずかしい』と思っているようです。
なので「売上が悪いのは承知しています。平田は、その為にここに呼ばれたのですから、どうぞお気兼ねなくお見せください。」と促して、ようやく拝見する事が出来ました。

確かに、5年前に値段を上げたら組数が減っていて、値段を戻しても組数は戻らなかったどころか、その頃からは段々と減り続けていて、ここ最近の半年では『これで、無料サービスなどしていたら赤字では?』と思われる水準でした。

『これは対策を急がないと経営が持たない』
と感じた平田は「早速で恐縮ですが、お部屋をいくつか見せてください。」とお願いし、経営者ご夫妻と共に客室を数室見せて頂きました。

すると、どの客室もイメージが古いし、暗いし、なんと言うのか質素な雰囲気です。
それにアメニティ等も数が少なく、ガウンなどは有りません。
装飾的なものと言えば、ホームセンターで売っていそうな安物の額入りのポスター程度です。

平田は、改めて「昔に戻したと言う料金」と、この客室のグレードや地域性などを勘案して比較してみましたが、その印象は『ごく普通』でしたが、『今の時代の顧客層にウケるか?』と問えば、そうでは無いと思いました。

要は、このラブホテルは『安っぽい』のです。
そう言えば、先ほどご夫妻は「近所のラブホテルよりも少し安い感じでやっていて」と言っていました。
つまりここは「安っぽいラブホ」を「それなりの値段」で売っていたのです。

もう少し言い進めると『それがこのラブホテルのコンセプト』だったのかもしれません。
この辺を経営者ご夫婦に聞いてみたのですが「ちょっと“コンセプト”とか言われても、昔の事は分かりません。
先代にはそういうのが合ったのかもしれませんが…。」との事。

よくよく聞けば、先代経営者は奥様のお父様で、急に御病気で亡くなられたそうで、その時に相続して、婿入りしていてホテルの手伝いをしていたご主人とお二人で、それまで居た従業員を中心に今まで経営してきたと言う事が解りました。

これは、平田が良く使う例え話なのですが〔沢山の魚が住むと言われる池で釣りを楽しもうとしても、多くの釣り人で混雑していては釣れないかもしれない。でも、そうは魚が多く住んでは居ない池でも、たった一人で釣れば意外に多く釣れる事も有る〕のです。

どうやら先代経営者の亡きお父様は、これに似た手法で「近隣同業者は改装を繰り返して豪華さを競っているけど、皆が皆、そんな豪華で高価なホテルを好むとは限らないから、“ここはソコソコ小奇麗程度にして、値段は他とはワンランク安くして、それで良いと思うお客様を集めよう”と考えていたのかもしれませんね。

だとしたら、“値上げしたらお客様が減った理由”は『先代のやっていた《営業コンセプト》とそぐわない手法を導入したから』なのかもしれません。
もっとも、この値上前の頃の売上も、先代様の経営時代と比べてかなり落ちていたので、当時の風潮(時勢)と先代様のコンセプトは既に合っていなかったようにも感じられます。

日本で使われるコンセプトとは《そのブランドが実現する価値を、具体的な言葉にしたもの》
言い方を変えると「どんな価値をどのような想いで提供しているのか」を伝えるモノとかになるのですが、ラブホテルの場合は「こんなラブホをやってくので、何をどうするのか、当初の目的からブレない様にいろんなことを決める時に使う基本路線」等となるでしょう。

コンセプトには、経営方針を示す営業コンセプト以外にも、それを可能とするデザインコンセプトや運営コンセプトなどがあるのですが、どのコンセプトでも基本的に定期的に「現在の時流に沿っているのか?」を見直して、必要に応じて変更していくものです。
※社訓やポリシーなどとは区別して考えてください。

先代様が“コンセプト”を考えて実行したと思われる“このラブホテル”は、その時代の市場に合致していて問題が無かったのでしょうが、先代がお亡くなりになった後は、段々と周辺環境や時代背景が変化して行って、時流に沿わない“時代遅れなラブホ”になってしまっていたのでしょう。

ご夫妻はそれに気が付かず、諸物価の高騰を理由に値上げ〔だけを〕をしてしまったので、結果的にお客様のご指示を受けられなくなったのでしょう。
その後、値段を元に戻したのですが、その頃には更に時流との乖離が進んでいたので、お客様を徐々に失っていったと考えられます。

つまり、失敗原因は
・自分のラブホテルに有ったコンセプトを理解していなかった。
・品質を改善せずに、価格だけを上げてしまった。
・お客が減ったから、品質を上げずに価格だけを下げた。
・未だに時代遅れのコンセプトに従っている。

と言う事になります。

そこで、この事を。経営者ご夫妻に説明して、ご納得を頂けたら・・・
・早く現在の時流と合致したコンセプトを発案して
・新コンセプトに従い、ブレない様に改善点を見つけて
・早く改良する。
様に指導を致しました。

ところが、ご夫婦が言うには、「私達には、そんな“時流に沿ったコンセプト”なんて解らないし、改善点も改良方法も分かりません。貴方がそれをやってください!」との事で、結局はその作業を弊社が請け負う事になりました。
この作業後半年ほどで、売上は改善し開業以来最高の水準にまで達する事になりました。

株式会社スパイラル 平田 壯吉 代表取締役

平田 壯吉

スパイラルは、運営請負や人員派遣を行わず、ラブホテル経営相談一筋に、多数の繁盛ホテルを誕生させて参りました。
必ず、貴方にピッタリの解決策をもたらします。
改善は、早く始めれば、それだけ早く効果が得られます。
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