豪華絢爛に改装したのに経営難に陥ったラブホテルの社長様からのご相談

こんにちは!
ラブホテル・レジャーホテル経営の専門コンサルタント(株)スパイラルの平田です。
今日は、ラブホテルでは良く起きる「改装問題」についてお話します。
やれば効果的に見える「改装」も使い方を誤ると問題が起きるので要注意なのです。
では、始まり、始まり~

とある、高速自動車道のインターチェンジ付近に位置するラブホテルの社長様から、
「大金を借りて、この辺には無い豪華絢爛を誇るラブホテルに改装したのに、ちっともお客が来ないで困った。
このままでは倒産するかもしれない。
との重大なる相談です。

現地に伺って、豪華なラブホテルを見学させて貰ってから、こちらも豪華な社長室でオーナー様からの詳しいお話を伺うと、
「見ての通りこの辺にはちょっと似合わないレベルの豪華ホテルに改装してしまったのが原因だと思うのですが、お客入りが悪いので困っています。今はまだ返済も出来ているのですが、このままではあと半年もすると、返済原資が無くなってしまうので潰れてしまいかねないんです。どうしたもんでしょう?」との重大なご相談でした。

平田が「それは、お困りで・・・・」と言いかけた時、「色々とやってはみたんです!」
「この辺は、行政の規制も甘いので、野立て看板も増やしましたし、最初にオープンキャンペーンもやったし、来たお客さんにはプレゼントもしたり、ルームサービスだってメニューを増やしたり・・・色々とやったんですが・・・」と社長がお話を続けられました。

そうでしょうねぇ。大金をかけたリニューアルオープンともなれば失敗は出来ないでしょうから、やるだけの事はしたんでしょうねぇ。
お気持ちはよくわかります。

でも、その〔頑張り方〕は本当に正しかったのでしょうか?
今回増やしたと言う野立て看板の表記は適切だったのでしょうか?
開業時に展開したと言うキャンペーンは効果的な内容だったのでしょうか?
来店者に渡したプレゼントも、増やしたルームサービスも売り上げの増進に繋がるモノなのでしょうか?
そもそも、社長が言う様に「この辺にはちょっと似合わないレベルの豪華ホテルに改装してしまった。」のが正解だったのでしょうか?
いやいや、まだここには表れていない、経営不振に陥った本当の原因があるのでしょうか?

そこで、社長と一緒に、上記の内容を一つ一つ検証していくことにしました。

野立て看板の表記について
写真を拝見しましたところ、主な内容は、店名とオープン日と、外観写真でした。
言い換えれば、大事な料金システム、館内設備、コンセプト、行き方 が抜けています。
これではお客様に、安心して、期待して、理解して、来て頂く事が出来ません。

キャンペーンは効果的な内容だったのか?
キャンペーン内容を伺うと、ランダムにホテル側が選んだ客室に〔ラッキーアイテム〕と呼ぶ〔大きなぬいぐるみ〕が置いてあり、それを見つけたお客様が、フロントに申し出ると客室使用料金が半額や無料になると言う企画でした。
言い換えると、期待しても外れるお客が多く、開店日からがっかりさせてしまっています。

来店者に渡したプレゼントはどうだったのか?
実物を見せて頂きましたところ、キャンディーやグミの入ったお菓子箱でした。
見た目は可愛くて、良いのですが、これは食べ物なので、食べてしまえばゴミ箱行です。
言い換えれば、いつも使ったり、飾ったりして頂いて、思い出して頂く事が出来ません。

増やしたルームサービスは適正なのか?
何をどう増やしたのか聞いてみると、宿泊者に提供する和食・洋食だった無料の朝食に中華も加えたそうですし、無料ウエルカムドリンクの種類を大幅に増やしたそうです。
でも、無料で提供する料理や飲み物にそれ程の魅力を盛り込むことは出来ず効果的とは思えませんでしたし、前の状態を知らない新規客にとっては無意味でしたし、豪華絢爛に無料サービスは不釣り合いです。

周辺に似合わないレベルの豪華ホテル
確かに豪華です。本当に周辺の(高速道路と畑が広がる)景色とは似合いませんが、それでも一歩入れば《夢の世界》が広がるので良いと思いました。
考えてみれば、あの国際的なネズミーランドだって、最初は周辺に何もなくて荒涼とした世界が広がっていましたからね。
でも、このコンセプトはお客様の嗜好とあっているのでしょうか?

経営不振に陥った本当の原因とは?
他には何も経営不振の原因は思い当たらないのか?社長に聞いてみました。
そうすると「うーん。あとはぁ、ちょっと高いかなぁ。でも、これだけ大金を掛けてるし、豪華だし、イイとは思うけどねぇ。」との事なので、改めて料金システムを拝見しましたところ、かなり複雑なシステムで、客室ランクも多くて、こんなに多くの段階に区別されている意味が分かりませんでした。
また、利用時間帯によって区分されているサービスタイムや宿泊も何種類か有って、そのうえ曜日や休日、休日前等に因っても料金が違うので、「今日の何時に何号室に入って、何時に出たらいくらになるのか?」わかりません。
それに、社長は「ちょっと高いかなぁ。」と言っていましたが、この料金レベルは近隣のラブホテルに比べると、1.5倍からそれ以上に感じます。

確かに、大金を掛けたのでしょうし、とても豪華ですが、ソレって全て社長が考えて社長がしたくてやったこと、言ってみれば〔わがまま〕なんですよね。
それを、「これだけ掛ったから⇒これ位は負担しろ!」
と言われても、お客様は付いて来ないですよね。

そこで、社長には
野立て看板の表記に、料金システム、館内設備、コンセプト、所在地(ルート)を入れて作り直す事。
今後もキャンペーンをするならば、当たり外れの無い内容とする事。
今後、プレゼントをするならば、小さくて軽く、飾れる又は日頃から使える女性向けの小物にする事。
ルームサービスは、すべて有料とする事。※豪華なラブホテルに無料は似合わない。
せっかく作った豪華なラブホテルなので、メンテナンスをしっかりと行い、汚くしないように注する事。(※件のネズミーランドでは、汚れる前に掃除や修理をしています。
料金システムを簡略化し、周辺同業者に比べて高くても1.3倍以内にする事。
とにかく、空気に利用させても料金は貰えないのだから、安くして出も客室を埋めないと借金は返せなくなるから、経営方針を変える事。
等を指導しました。

ハッキリ言えば「豪華絢爛にしたかったのは社長!」であって、お客様が望んだ事とは違うのです。
多分、お客様は「素敵で可愛くて、ちょっとセクシー」なお部屋の方が良かったのではないでしょうか?
この間違いは「趣味の押し付け!」です。
商売をしようと思う方は「お客様のお好み」に合わせるべきで、決して自分の嗜好を押し付けてはいけないのです。

それでも、弊社の提案を受け入れてから、次第に売上(人気)は上向きになり、社長が当初に目論んでいた売り上げの8割には到達する事が出来て、倒産どころか、しっかりと利益を生むラブホテルに変身いたしました。
株式会社スパイラル 平田 壯吉 代表取締役

平田 壯吉

スパイラルは、運営請負や人員派遣を行わず、ラブホテル経営相談一筋に、多数の繁盛ホテルを誕生させて参りました。
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改善は、早く始めれば、それだけ早く効果が得られます。
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